亡き人のご冥福をお祈りするとき、私たちは必ずお墓参りをします。お墓は亡き人の遺骨が納められている場所というだけでなく、亡き人と語り合い、自分のいのちを見つめる場所でもあります。
今からおよそ2500年前、お釈迦さまが亡くなられて、ご遺体は荼毘(だび)にふされました。信者たちはお釈迦さまの遺骨を部族ごとに8つに分けて持ち帰り、仏塔を建てて心のよりどころとしたと伝えられています。この仏塔こそ仏教でいう『お墓』のはじまりといえます。 お墓参りは、ご先祖さまへの感謝を通して、自分たちのすがたを見つめ直し、私たちが本来もっている清らかな心を自分自身で発見する大切なときです。家族そろってご先祖さまにお参りをし、いまこうして生き、生かされている自分を感謝すれば、心は潤いに満ち、日々の生活は明るくなるでしょう